君の隣は。
志望校を秋になって急に変えた私は、それこそ死に物狂いで勉強した。
もともと志望していた家の近くの高校より、小湊高校ははるかに偏差値が高かったのだ。
毎日学校の休み時間も、放課後も下校時刻ギリギリまで勉強し、家に帰ってからも部屋にこもって参考書とにらめっこした。
・・・・・・私の成績を考えるとこれくらいしないと受からなかったから。
そして無事高校に合格して高校生になってからは私は電車通学で日向は自転車通学。
どうしたって朝は私のが早いし、放課後は遅い。
だから、日向とはあの日以外ほとんど接点を持てていなかった。
「自分から開けた距離のくせに・・・・・・」
それでも毎日会って話をしていた日向と会えないのがさみしい。
日向の高校の制服を見かけるたびに、つい顔を確認してしまう。
そんな私はワガママなのだろうか?