君の隣は。

興奮してバシバシと背中をたたく美南をどうにかして落ち着かせようと奮闘していると、前の学校の試合終了の合図が鳴り響き、「小湊高校女子バスケットボールの選手はコート内に整列してください。」とアナウンスがかかる。


「行ってくるね！」


「おう、頑張ってらっしゃいな！」


美南とハイタッチをしてコートの中に入った。


コートの中に足を踏み入れた途端、気持ちの良い高揚感が全身を支配する。


コートの周りのざわめきが一瞬で消え、ボールが弾む音や、チームメイトの息遣いがはっきりと聞こえてくる。


私はこの瞬間が好きだ。これを味わうためにバスケをやっている、といっても過言ではない。


（でもやっぱり日向と一緒にコートで試合してた時が、一番楽しかったな・・・・・・）


このごにおよんでまだそんなことを考えている自分に苦笑して、チームメイトが整列しているコートの中心へと向かった。


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