君の隣は。
美南としゃべっていると、他校らしい男の子が声をかけてきた。
その表情で、ピンとくる。これは明らかに、
「美南ね?」
告白タイムだ。
「はい、あの、話があるんですけど。」
「はいはーい、んじゃ虹香、ちょっと行ってくるね。」
さっきと一転、一瞬で喜びの表情を普段通りに戻すと、美南は慣れた様子でその人の後をついて行った。
「モテモテだなー。でも美南は翔君いるしね・・・・・・ご愁傷様です。」
名前も知らない他校の男の子に向かって、そっと手を合わせる。