君の隣は。

家にて-虹香side-



ドアを開けたとたんに懐かしいミントの香りがしてきた。


日向の家なんて、何年ぶりだろ・・・・・・


でも、全然変わってない。スリッパ置場も、靴箱の上の花瓶も。


「あらぁ、虹香ちゃんいらっしゃい!久しぶりね~!」


リビングに入ると、日向のお母さんの陽子さんがにっこり笑いかけてきた。


陽子さんはとても高校生の子供がいるとは思えないほどかわいい。今も「私虹香ちゃんに身長負けちゃったわ・・・」なんていって頬を膨らませている。・・・・・・いやこれはかわいいというより子供っぽい、かも。でもそんな陽子さんが私は好きだったりする。



「これから虹香と話すことあるから。夕食いつ頃?」


「う~ん、あと40分くらいかな?」


「じゃあ先俺の部屋行ってる。できたら呼んで。」


「了解!」


「虹香行くぞ。」



< 40 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop