君の隣は。
家にて-虹香side-
ドアを開けたとたんに懐かしいミントの香りがしてきた。
日向の家なんて、何年ぶりだろ・・・・・・
でも、全然変わってない。スリッパ置場も、靴箱の上の花瓶も。
「あらぁ、虹香ちゃんいらっしゃい!久しぶりね~!」
リビングに入ると、日向のお母さんの陽子さんがにっこり笑いかけてきた。
陽子さんはとても高校生の子供がいるとは思えないほどかわいい。今も「私虹香ちゃんに身長負けちゃったわ・・・」なんていって頬を膨らませている。・・・・・・いやこれはかわいいというより子供っぽい、かも。でもそんな陽子さんが私は好きだったりする。
「これから虹香と話すことあるから。夕食いつ頃?」
「う~ん、あと40分くらいかな?」
「じゃあ先俺の部屋行ってる。できたら呼んで。」
「了解!」
「虹香行くぞ。」