毒 と 薬




『‥で、どうしたの?』


「どうもしてない」



本当に、ただ声が聞きたくなった


理由なんてない、

----はずなのに



『嘘。
あんたがそうやって電話をかけてくるときは、絶対なんかあった時なんだから

何でも聞くよ?』




優しい声が鼓膜を揺らした


唯一無二の親友

家族よりきっと私の事を分かってくれてる



「綾香は凄いね」



『何、本当にどうした?
今日の真美は気持ち悪い』



「それどういう意味よ?」



『あはは、元に戻った』



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