毒 と 薬





「‥うるさい」



相変わらず授業中だというのに騒がしい私のクラス

教科の先生も注意はせず淡々と授業を進めていた



熱い視線を背中に感じながら、私はいつものように隣の人越しに窓の外を見つめた




「このまま関わらなければいいんだけどな、」


そう、私はまだ川口と話していない


話しかけられるのがウザイから遅刻ギリギリに教室に入った


休めば良かったんだろうけど
なんか負けた気もするし
結局登校した



「何で頭いい学校なのにこんなウルサいんだ」


その声さえもかき消された



ただただ機械的に、
手を動かしてノートに字を綴っていく


頭には入ってないのだから
意味ないけれど、



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