毒 と 薬



「礼、」

その声と同時にチャイムが鳴る


とりあえず教室で話しかけられると困るから私は教室をでた


たぶん後ろには川口



しばらく歩いて人が少なそうな場所で足を止め振り返る

案の定そこには川口の姿があった



「何?
昨日の事なら謝る」


「それは何対しての謝罪だよ」


何対して?

「あんたを殴った事以外にあるっていうの?」



「明人には?」


また明人か、



「明人にはメールで謝った」


嘘だけど


「本当か?」


「本当よ」


そもそも悪いのはアイツでしょ
私はお願いしてないし



「ならいい」


本当、ウザいな



「っていうか、
もう私に関わんないでね?」


笑顔で言ってあげる



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