ハルオレ-episode彼方-


それからどれだけ眠っていたのだろう。

次に僕が目覚めたとき、不思議と僕は布団に包まっていた。

『あれ?』と視界を見渡すと、ここは紛れもない僕の部屋。

…あ、もしかして僕、自力で部屋に戻ってこれた?

でも僕に部屋に戻ってこれた記憶はなかった。

少し困惑していると。


「彼方、目が覚めたか?」


聞き覚えのある声にハッとして僕はとっさに飛び起きた。


「…早瀬先生?」


声の聞こえてきた先には料理をのせたお盆を持った早瀬先生がいた。

「よかった。顔色だいぶ良くなったみたいだな。びっくりしたぞ。床に倒れたお前を見たときは。」


あ…。
早瀬先生が僕を部屋まで運んでくれたんだ。

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