君がくれたもの



体中にピアス。
制服はちゃんと着てないわ、金、銀、茶、赤と色とりどりの髪の俺たちの事を教師たちは誰一人注意して来なかった

所謂(いわゆる)見捨てられた軍団


そんな俺たちを一番最初に怖がらず注意して来たのが当時生徒会長の優希だった


最初怒鳴って来た時、俺は優希を「うぜー女」としか考えれず注意してくるたび無視!無視!無視!の生活



それでもある日優希が言った一言一言が俺の気持ちを変えた

廊下でぷぅーぷぅーとタバコを吸う俺に。


『工藤くんにだって未来はあるんだからね』


「で?だから何なんだよ?俺はな、生きたくて生きてる訳じゃねーんだよ?生かされてるんだよ』

『じゃあ、死ぬば?』


「あぁん?」


『生かされてるんでしょ?じゃあ、死ねばいいじゃん』

「…」

あの時の俺にはこの優希の言葉に言い返す事は出来なくって黙ったまんまだったな


『あんたみたいな奴の命でもいらないなら私に頂戴よって叫んでる人だっているんだよ?あんたみたいな健康な体を頂戴って思ってる人はきっとたくさんいる』


「…」


『命の重さも分かってない。死にたいって言っても死ぬ勇気もない。わかったような口聞いてんじゃないわよ』


そう言うと優希はすたすたと歩いて行ってしまって命の重さ何て知ったこっちゃないし無神経な俺だけどその時のあいつの後ろ姿は寂しかった



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