彼女の10円。
「あれ?純仕事は!?」

「今日と明日は休みー。」

「そうなんだ♪」



きっと純は俺の休みに合わせてくれた。



「俺さ、今日夕方春輝さんの店に顔出しに行かなきゃいけないんだけどさ、ついでに外でメシ食わねぇ?」

「いいよー。」



純は何やら雑誌に夢中。



返事が適当だ。



「何見てんの?」

「服ー。」



純が構ってくれないから俺は少し拗ねてみた。



「太一、買い物行きたい。」

「んー。」

「聞いてる?」

「んー。」

「太一、明日誕生日でしょ?」

「ん?」



誕生日!?



「8月31日。」

「そうだ…。何で知ってんの!?」

「この前春輝さんの店に行った時にたっくんに聞いた。」

「拓に!?」



俺忘れてたし!!


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