彼女の10円。
それから俺たちは買い物に行く事にした。



「ねぇ太一、何か欲しくない?」

「別に何も欲しくねぇよ?」

「太一がコンビニでよく読んでた雑誌見たけどプレゼント思いつかなかったの。」



それでさっき雑誌に夢中だったの!?



「いらねぇよ。」

「ヤダ。何かあげたい。」

「じゃあ手繋いで?それでいい。」

「手!?」

「手。俺、純と手繋いで歩きたい。」

「何か欲しい物言ってくんなきゃ手は繋がない。」



純は俺より1枚上手。



俺は結局ネックレスを買ってもらった。



「はい♪手繋ご♪」



純は俺と手を繋ぐ。

実は初めて。



こんな事でドキドキする俺はやっぱりガキなのかな…。



「純、そろそろ店行っていい?」

「うん♪」



俺たちは手を繋いだまま春輝さんの店に向かった。


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