彼女の10円。
手紙にはこう書いてあった。



太一へ。


太一はガキで、どうしようもないくらいエロくて、でも夢に一生懸命。
あたしはそんな太一が大好きだったよ。
あたしを愛してくれた事、本当にありがとう。
あたしはいなくなるケド、どこにいても太一の夢を応援してます。
絶対夢、叶えてね♪
さようなら。


純より



いなくなる?



どこに行った?



俺は純の服がなくなってる事に気づいた。



俺は部屋を飛び出して純が行きそうな場所を全部探した。



バイトなのに春輝さんに連絡しなかったから電話がかかってきた。



「イチ、どうした!?今日…」

「純が…。」

「純ちゃんがどうかしたのか!?」

「純がいなくなった…。」



心配した春輝さんは俺を車で迎えに来てくれて、一緒にアパートに帰った。



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