彼女の10円。
ガラガラガラ



「中先!!相談!!」

「マジでくんなよ…。」



中先



中村先生の略。



みんなこう呼ぶ。



そんな事を言いながらも俺を部屋に入れてくれた。



「何だよ…」

「俺、好きな人できた!!」

「おぅ!!よかったな♪」

「それでさぁ…」



俺は中先に純の事を相談した。



愛妻弁当を食いながら俺の話を聞いてくれる。



「ふ~ん。要するにあれか、お前とその女の距離を縮めたいんだな!?ごちそうさまでした♪」

「そう!!それ!!どうすればいいと思う!?」



愛妻弁当を食べ終えた中先はコーヒー片手にタバコを吸ってる。



何をしても絵になる男だ。



「俺だったら、飲みに誘って、カナリ酔わせて、ホテルに連れ込んで、忘れられないようにしちゃう♪」



ははっ…



「本当に教師かよ…」

「まぁ俺はそれで成功したけどな♪」



奥さんとの馴れ初めなんてどうでもいいんだよ…。


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