彼女の10円。
「もうやだぁ…」



純はそう言って俺の胸に顔を埋めて泣いている。



成り行きで抱きしめちゃったケド…



この後どうすればいいんだ!?



「純?何か悩んでんの?話聞こうか?」



俺の口から出たのは予想もしない言葉。
しかもスゲェ落ち着き…



何言ってんだろ俺…



「ガキが大人ぶって余裕かましてんじゃねぇよ…」



あれ?



いつもの純だ…



「余裕なんてナイですけどね…」

「あははは♪」



俺の胸から顔を上げた純が笑う。



「顔赤いですよ?」



ぎゃぁぁぁ!!!!



「見んなよ////」



俺は今最高に恥ずかしい。
なのに純は俺から離れて行かない。
むしろ自分から抱きついてきた。



「しかたねぇから付き合ってやるよ♪」



えぇぇぇぇ!!!!


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