彼女の10円。
「今までなんて見境なく食べちゃってたのに!?」



見境なくもねぇよ?



「イチ、お前正常!?」



うん。
正常だよ?



ってか春輝さんってそんなキャラ!?



「純には、何つーか手出せない感じ?」

「「愛だねぇ♪」」



この2人って何気に気合ってね?



「でもそろそろ限界?かな?」

「普通、好きな女と毎日寝てて欲情しねぇ方がおかしい。イチは正常だったか…」



春輝さん…



俺、春輝さんがわかりません。



「俺なんて香奈と会うとスグ襲っちゃうけどね♪」

「おめぇと一緒にすんなよ!!」

「今までの女は!?イチがそんなに我慢できるって事は、まさか今までの女とまだ…」

「春輝さん、俺、そんな風に見えます?」

「うん。」



はぁ…



「切りましたよ。全部。」

「「愛だねぇ♪」」



俺、バイト辞めようかな…



その日も店は忙しくて、純の家に帰ったのは3時過ぎだった。



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