彼女の10円。
純は起きない。



俺も眠い…。



俺が寝ようとした時、あるものに気付く。



純…



ベッドの上にあったのは昨日俺と純に必要だったアレ。



そんなに俺の事考えてくれてんの!?



ってか純が買ってきたの!?



今日起きてたのはその為!?



マジ泣きそう…。



俺は純の頭を撫でた。



「太一?」

「起こした?わりぃ…」

「したい?」

「したいけど今日は寝る。」

「んー。」



そう言って純はまた目を閉じた。



純がこんなに眠そうなのに起こしてまでできるわけねぇじゃん…。



でももう我慢しねぇよ?



純の気持ちが嬉しくて俺は眠れない。



寝てる純は時々俺の存在を確かめるように俺の腰に手を回してくる。



全てが愛おしい。



こんな気持ちは初めてだ。



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