学園奉仕活動
「ほんまに、障害でもなんでもないな・・・・・・・いいんかアレで・・・・・・・」


ゴリラは、歩きながら背後を振り返り、両手で顔を被って物凄く足踏みしているじろさんを見ていた。


「じろさんは、アレでいいんだ。抜けてないじろさんなんて、じろさんじゃないからな」


「でも、抜けてるとか言うレベルじゃないよ・・・・・・・・ごっそりだよ。脱毛だよ」
ロピアンも、背後を振り返っている。


「もしくは、欠陥、陥没、消滅ってとこですかね」

寝子も振り返っている――――て言うか、皆振り返っている。



「まあ、確かに。一部消滅かも――――――」


と、前に向き直り、俺が言葉を繋げようとした瞬間、背後から物凄い足音と共に叫び声が聞こえてきた。


「あかんじゃーーーんっ!!!」


「やっぱり気付いたな」

ゴリラのその言葉に皆ため息を吐く



が、歩みは止めなかった。


「何故だー!!てめえら何故だーーっ!!」



「とりあえず、このまま忍肉屋向かおう」


「そうやな」


「そうだね」


「いい・・・・・・のかな?」



そんなやり取りをした後、俺達は走りだし、学校からそんな遠くない駅前の拉麺忍肉屋へと向かった。



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