学園奉仕活動
「そ、その・・・・・・・あ、アリス先輩はぁ〜・・・・・」



「うん」



「好きですか?」



「うん?」



「だがらぁ〜好きですか?」



「何を・・・・・かな?」


まさか、お前がとは言わないだろうな・・・・・・



私は要らぬことを考えてしまい、少し引きつつも彼の言葉を待った。



「な、なな」


「うん。『な』何かな?」

少し腹立ってきたな・・・・・早く言って、お願い。







「生肉」



「生肉っ!?」

私は目を見開いてしまった。


「うんだす。生肉好きですか?」


「い、いや、好き嫌いより、焼いて食べる・・・・・かな?」


追い付かない頭でなんとか、当たり前の言葉を彼に返す。


「やっがりそうなんでね!だってよ鉄ちゃん!」


「ナイーブ!サダ〜シ〜!」

私の目の前でハイタッチをすると、2人は猛スピードで廊下を走り去った。



「・・・・・・・・・・ナイスだろ」

やはり私に寄ってくるのは変な奴ばかりなのかもしれない・・・・・・・。


「ううっ・・・・・・・」


私としたことが・・・・・・・


少し泣けてきた・・・・・・。


「あっ!アリス先輩!」


っ・・・・・!


また、変な奴かっ!?


私は目元を拭い、タタタタという足音と共にやってくる声の主の方へ振り返った。


「・・・・・・なんだ、恋か」


私はホッとして、廊下を手を振りながら真っ直ぐに走ってくる恋を待った




走ってくる恋を



走ってくる恋・・・・・を?



走ってくる・・・・・・って!どんだけ走ってくるっ!?



「れ、恋っ!ちょっ―――」


言うのが遅かった・・・・・


恋は一直線に突っ込んできた


いや、突っ込んできたと言うより抱きついてきた。


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