学園奉仕活動
「おおーーうっ!!」


思わず変な声を上げてしまう。


だ、だってしょうがないだろっ


お、女同士で、だ、抱き合うなんて・・・・・・


お、男とも抱き合った事無いのにっ!!



「れ、恋っ!ちょっと離れなさい!み、皆見てるっ!」


どうにかして恋を剥がそうとするが、細い見た目からは想像出来ない程、力がありなかなか剥がせない。





「いや〜アリス姐さんいいっすね〜。落ち着くし〜、もう、アロマ姐さんとお呼びしますよぉ〜」



「や、やめろっ!顔を埋めるな!こらっ!」


周りの生徒―――特に男子―――の目が気になり顔が熱くなる


何故か前のめりな体勢になりつつも、物凄い私と恋を見ているのだ。



「で、アロマ姐さんは、何してたんですか?」


恋は抱きついたまま、顔だけを上げて話してくる。


「そ、その問いに答える前に、離れてもらえないかな?」


「嫌です」


と、ニコニコしながら即答する恋。


「頼むから離れてもらえないかな。頼むから」


「頼む」と二回使って、私は頼んだ。


「しょうがないですね〜。今回だけですよ?覚えてやがれ的に離れてあげるんですからね?」


「あ、ああ」


『覚えてやがれ的』ってなんだ?

と、思いつつも、やっと恋が離れてくれたので、ホッと一息吐く。



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