学園奉仕活動
「忍肉拉麺定食、五つと・・・・・・」


「嫌だねっ」


「・・・・後は、餃子が一つ」


「絶っ対、嫌だねっ。自分で作れいっ」


無事、忍肉屋に着いた俺達は、カウンター席に、俺、ゴリラ、ロピアン、寝子、そして店まで追いかけてきたじろさんの順に座り、皆メニューを見終わったので、常連の俺が代表として店の店主に注文を伝えていた。


「以上・・・・だな。以上です」

皆の顔を窺い、店主に告げる。


「嫌だからな!俺は嫌だからな!」

店主はそう言い、店の奥へ引っ込んだが


俺は、笑顔で


「はいはい、お願いね」

と言い、水が入ったコップに手を伸ばしたと同時に、ゴリラが不安そうな顔をして話し掛けてきた。



「なあ、百太郎・・・・・・・。注文、頑なに断られてるけど・・・・・・・・ほんま大丈夫なん?」


確かに



飲食店へ行き「自分で作れ」とか「絶対嫌だ」とか言われてる所を見ると、誰でも不安になり、ゴリラと同じことを言うかもしれない


が、俺は自信満々でゴリラ―――いや、皆に聞かせるようにこう言ってやった。


「全然大丈夫」


だが


「いやっ、全っっ然、大丈夫ちゃうやろっ。明らかに注文拒否しててんで?」


「そうだよ。座って待っている事の意味をこれ程までに感じない店は初めてだよ」


「も、もう駄目です・・・・・相撲は流石に嫌だ・・・・・」

「お、俺っちは・・・・・・・・麗奈先生・・・・・・・蝶々が付いてます・・・・・・」



やはりと言うべきか、全く信用してない野郎共


て言うか、寝子とじろさんに至っては、空腹から見えない何かを見て、うわ言を呟いている。



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