彼と彼女の恋愛事情





十年前―――――――――――――




「由加、遊ぼーよっ!」
「うんっ!どこで遊ぶの?」
「うーん...木登りたい。」
「えーこわいよー。」
「じゃあ、俺が一人で行くもん。」


そういって
すねたような表情をして
一人で木に登る。


「待ってよぅ。透真ぁー。」


こわくて声が震える。


「由加、登れんじゃんっ!」


笑って透真は
私の頭をなでた。

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