STEP UP
授業が終わったら山丘くんに謝ろう。
このままじゃいやだよ…
わたしはドキドキしながら授業が終わるのを待った。
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
待ちわびたチャイム。
震える足で立ち上がった
一歩一歩が重たい。
あと少し、山丘くんに
話しかけようと言葉を
発しようとした。
「やまおッ「ねぇー大樹~」
遮ったのはあの時トイレで
「あのさぁ、最近、桜木さん調子に乗ってない?」
そう発言した彼女だ。
笹川 華-ササカワ ハナ-
彼女の目はわたしを睨み付けていた。