レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
「あ、……っ、ほ、本多君……っ」

涙が止まらない……。

安心したからなのか、恐怖の延長なのかな……。


「……知んなかったわけ? アイツ、軽いヤローだし、手ぇ出すのが早く、1回ヤったらすぐに捨てる、最低ぇなやつだから」

そう、だったんだ……。


「……。いつまでも泣いてねぇでくんね? ウゼェから」

「……っ」

そんなこと言われたって、涙が止まらないよ……。


「ごめんなさい……っ」

謝ったって、涙が止まることを知らない。


すると、本多君のひどく大きいため息が吐き出される。


「……だから言ったじゃん。ガードが緩ぃって」

「あ……っ」

そう言う意味、だったんだ……。


「……ま、俺がたまたま通りかかったから良かったけど、今度はねぇと思えよ」

本多君はそう言って、私に背を向ける。
< 10 / 216 >

この作品をシェア

pagetop