レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
 ――行っちゃう……。


何か伝えたいのに、言葉が出てこない。


お願い、1人にしないで……!


「ほ……、本多君!」

私はいつの間にか、本多君を大声で呼んでいた。


こんなに大声を出したのは、初めてだった。

私は普段自信がなくて、みんなより小さい声で話すから。


「……何?」

本多君が……、振り向いてくれた。

しかも、優しい口調だった……。


「あっ、えっとっ……」

一緒にいて、とは言わない。

やっぱり迷惑をかけちゃうから。


 ――1人にしないで……。
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