レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
「ん? あっ、ごめん! ちょっと、用事があるから!」
そう言って、実保ちゃんは教室を出ていった。
用事……?
何かあったのかな?
「未良」
「あっ、はい」
「今日の指導はなしな。ちょっと、用事が入っちまったからさ」
「あ……、はい……」
本多君も用事かぁ……。
実保ちゃんもいないから、よけいにさびしい。
「んなにさびしい?」
「えっ!? あっ、はい!」
あっ、思わず、自信満々に……!
すると、本多君は優しく笑った。
「大丈夫だって。用があんのは、今日だけだから。な?」
そう、頭を撫でてくれた。
……なんだか子ども扱いされた上に、はぐらかされたような……。
でも、仕方がないことだったので、あきらめるしかなかった。