レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
「っ、声がデカいよぉ……っ」

「いいじゃん、いいじゃん。もう、知れ渡ってることなんだし」

「そういう問題じゃない!」

だって、恥ずかしい!

みんなから、注目されてると思うと……。


「何、話してんだ?」

「え? きゃーっ!!」

声が聞こえたから振り返ると、そこには本多君がいたので、びっくりしてしまった。


「耳元で騒ぐなよ……。で? 何の話、してんの?」

「未良が本多に見とれてて、物理の小テストは散々だったっていう話」

「み、実保ちゃん……! あ、あのっ、本多君に見とれてたわけじゃなくてですね、物理が苦手だから……っ」

あわてて、訂正する。

 ……すると、本多君は黙ってしまった。


「未良。今日の昼、屋上で食べよっか」

「え?」

「返事は?」

「あ、……は、はい」

 ……?

いきなり、どうしたのかな……?
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