レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
 ――1時間ぐらいして、お父さんはお姉ちゃんと一緒に帰ってきた。


リビングに向かい、椅子に座る。


「おかえりなさい……」

「ただいま。1人で大丈夫だったか?」

「うん……。えっと、友達が来てくれたから、さっきまで看病してもらっちゃって……」

お父さんには、まだ本多君のことを知らせていないから、そういうことにした。


「そういえば、本多君と会ったよ?」

「? 誰だ、本多って」

咲良お姉ちゃんが出した名前に、お父さんは食らいついた。


「あ、あのねっ……」

「未良の彼氏だよ」

お姉ちゃんは私の思いを代弁してくれた。


「……未良の?」

お父さんはお姉ちゃんを見たあと、私にゆっくり振り向く。
< 205 / 216 >

この作品をシェア

pagetop