レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
「……好きなやつ、いんの?」

「え?」

「どうなの? やっぱり、さっきと同じ答えなわけ?」

「えっ、と……」

どうしよう……。

やっぱり、うんってうなずくべき、だよね?


私は静かに首を縦に揺らす。


「……ホントに好きか? 好きになると、胸が苦しくなったりするけど」

私はまた、うなずく。


「……菅原ってさ、ときどき素直になるよな。そういうの、大事だから」

本多君、さっきからどうしたんだろ?


「……今日は初日だし、これで終了な。お疲れ」

そう言って、本多君は立ち上がる。


立ち上がるべきかと悩んだけれど、本多君と一緒に、しかもこんな時間に歩く自信なんて、なかった。
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