恋の小説短編集☆
『実は、転校することになったんだ。』
今日みたノートに、この14文字が記されていた。
え・・・・・?
驚きが隠せなかった。
あたしは、急いで電話をかけた。
『もしもし・・・』
電話にでると、明るい声が聞こえてきた。
『あははは・・心配しすぎだって。卒業式はちゃんと出るし』
よかったぁ。
あたしたちの、学校の卒業式はみんなで、タイムカプセルをうめるんだ。20年後に皆で掘り返してみるんだ。
あたしたちは、そのタイムカプセルにこのノートを、うめるって・・・決めてたから。
あれから、1週間たったある日電話がかかってきた。
『あのさ・・・都合が悪くてきょう出発することになったんだ。』
でも卒業式には戻ってこられる。
そう聞いて安心した。
――ある日――
また、ある日一本の電話が。
『もしもし?あのさ・・・実は、もう卒業式には出られなくなったんだ。』
え・・・・・・?
だって、この間卒業式には戻れるって・・・・いったよね? あの言葉は・・・うそだったの!?
ブツッ
プープープー
あたしは・・・電話を切った。