【完】新撰組と2人の少女

烝「おーい、凛!!優!!」





山崎が走ってきた






優「沖田さん!!」







優は山崎が担いでいるのは沖田だと分かった途端、立ち上がった







凛(……やっぱりか)







凛「烝にぃ、とりあえず平助の隣に寝かせて」







山崎が言われた通りに沖田を寝かせる








優「沖田さん!!沖田さん!!」






優は沖田を揺する







凛「優、落ち着いて」







凛がそういうと、優は静かに涙を流した







凛「沖田さん、聞こえますか?」







凛は沖田を揺すらずに、耳元で声をかける







それをしばらく繰り返すと






総「ん……」






沖田は目を開けた







優「沖田さん!!」







優は沖田に抱き着いた







山崎は気を使ったのか、他の隊士たちの様子をみてくると立ち上がった







総「あれ?なんで優が……

ハッ!! 僕は!!」






勢いよく起き上がろうとした沖田は凛に押さえ付けられる







凛「戦いたいのは分かります、でも今起き上がれば悪化しますよ」







凛がそう言うと、沖田は観念したかのようにおとなしく横になった







凛「どこか痛いところはありますか?」







総「大丈夫だよ」







沖田は、青白い顔をしながら笑顔で言った







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