【完】新撰組と2人の少女
凛「ねぇ!!平助、ちょ、待ってよ」
凛は着替えてからも平助に引っ張られていた
平「…………じゃねぇよ」
凛「え?何?」
平「あんな可愛い格好、他のヤツに見せてんじゃねぇよ」
藤堂は前を向いたまま言う
凛の顔はどんどん赤くなる
凛「へ、平助」
平「ッ!!あーもう!!」
藤堂はバッと振り返る
凛「!?」
平「好きだ!!」
藤堂は大声で言う
平「俺、いつ死ぬか分かんねぇし、凛にもう好きなヤツがいるかもしれないと思って黙ってようと思ってたのに……」
凛は黙って藤堂を見つめる
平「でも、今日すごい綺麗なお前を見て、誰にも渡したくないって思った
お前は誰にも渡さない」
凛は黙っていたが、ついに口を開いた
凛「平助、気づいてないかもしれないけど、女の人に人気あるんだよ?
誰にでも優しいし、一緒にいて楽しい」
藤堂も黙って凛を見つめる
凛「私だって平助を誰にも渡したくない!!
でも、私のこの思いが重荷になってしまうのは絶対にイヤなの
平助が私と同じ気持ちでいてくれただけで十分なのよ?」
そういいながら、凛は涙を流す
平「凛……」
藤堂は凛を抱きしめる
凛「好き……」
平「……凛」
引き寄せられるように口づけをかわす
凛平「ふふッ」
2人は手をつないで屯所へと帰っていった