少年少女は夢を見る
私と頼(ヨリ)は中学校からの仲だ。
幼なじみと言えるほど昔から一緒にいるわけじゃないから、私たちは多分友達。
男女という性別の差があるにも関わらず、そして互いの家を行き来しているにも関わらず、私たちはつまらないほど健全な友好関係を築いている。
今だって頼の部屋でゲーム画面とにらみ合っているだけだ。
そこから視線を逸らすことなく、私は言葉を続ける。
「やめときなって。まだ若いのにそんなこと言うもんじゃないよ」
「若いのにって。奈里ちゃんも俺と同い年じゃない」
「そーだけどさ」
それでも一応こういう時は止めるものでしょうが。