少年少女は夢を見る
さっきも言った通り、「死んじゃいたい」は頼の口癖みたいなものだ。
学校でこそ言うことはないけれどそれ以外の時は大体言ってる。
私の前だと、特に。
「なんなの、私にまで鬱を伝染させたいわけ?」
「はは、奈里ちゃんに鬱なんて伝染するの?ていうか悩みとかあるの?」
「こんの、黙って聞いてればあんた…っ」
やっとコントローラーを手放した所で、今度は頼がこっちに寄って来た。
何よ、さっきまでベッドに寝転がって昼寝の体勢だったくせに。
「対戦しよ、奈里ちゃん。まぁ俺が勝つけど」
何だとこの野郎。
伊達にいつも通ってるわけじゃないんだぞ。