少年少女は夢を見る
帰り道だって当然頼は一緒に来なかった。
頼があんなこと言うなんて思わなかった。
明日になったら、無理やりにでも私を避けるわけを聞こう。
きっと今まで通りに戻れるはずだ。
頼がまた「死にたい」って呟いて
私はそれをまた宥めて
2人で対戦を続けて
…そんな日がすぐにでも戻って来るはずだ。
私たちの絆はそんなに薄くないって信じてる。
その時、
「奈里」
背筋が凍るかと思った。
声を聞いた瞬間、思わず地面に膝を付く。
なんで今ここで、あ な た が―――。