校舎と夕日の間から
車の中の空気はいつの間にか、ほんわかした春のようだった。
直の話を聞きながら、幸せな気持ちになる。
直が、昼休みに買い出しに行ったそばの中に1つだけうどんが入っていたんだと、大笑いした。
クラスの芸術家を目指す男子生徒が書いた『ヤキソバ』の文字がどう見ても『ヤキンバ』に見えるんだ、と俺を笑わせてくれた。
直は、俺が手を握る隙もないくらいに、面白い話をたくさんしてくれた。
それが、直の愛。
俺の彼女は最高。