校舎と夕日の間から
意外に早くお化け屋敷の出口に着いた。
荒木の叫び声のせいか、耳の奥が痛かった。
「じゃあ、お前ら楽しんでこい!俺はちょっと、クラスの奴ら手伝ってくるから!」
荒木達の返事も聞かずに走り出した。
人込みをかき分けて、向かったやきそば屋には、行列ができていた。
俺にはわかる。
直の居場所が…
あいつはきっとここにいる。
ここで、手伝ってるんだ。
「あ!いらっしゃい!おひとついかがですか?」
ほらな。