校舎と夕日の間から


いつかこんなことが起こるかも知れないと心のどこかで怯えていた。



どうしてここにいるんだ?


どうして、今日が文化祭だと知ってる?





俺は、教えていないし、呼んでもいない。


やきそばを頬張ったまま俺は思考回路が停止しそうだった。




噴水の向こうから、走ってくる小さな少女…


ここには来ちゃだめだって。



俺は、お前に気付かないふりなんてできないし、お前を無視なんてできない。




抱き上げて、

頭を撫でて、

「元気か?」と問いたくなるに決まってるだろ?






< 39 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop