【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
それに、パフェ食べて遊んだら、舜くんのことも頭から離れるかもしれない。
「そうだった、今日行く?」
赤丸ばかりがついた解答用紙をファイルにしまい、リュックを背負った。
あ、穂見くんの合格祈願お守りも買おうかな。
小さな神社のお守りでもよければ、この前のお礼も兼ねてお菓子とかと一緒に渡そう。
「うん!今日はヒロ、試合だからヒマなの!!パフェ行っちゃお!」
そういうこと…。
裕貴くん、大変だなぁ。
美織ちゃんとは何度か裕貴君くんの試合を見に行ったんだけど…。
私はあの時を思いだしてため息を吐く。
裕貴くんは美織ちゃんが見てるとどうもサッカーに集中出来ないみたいで…。
結局美織ちゃんが、「あまり見に行かない方が裕貴の為」って言って見に行かなくなっちゃったんだよね。
サッカーをしてるときの裕貴くんだけが好きってわけじゃないからいいんだって。
…でも、時々見に行ってあげた方がいいんじゃないかな?とも思う。
やっぱり、好きな人が頑張ってる姿って見たいものだよ。
別にゴール入れられなくたっていいよね?
「ほーら、ひな!ボーっとしてっ。あたしとヒロのこと考えてんでしょ?」
うっ……バレバレ。
「ごめん、でも………」
「いいの。また今度、誘ってもらえれば行くつもりだから」
仕方ない、こうなったら美織ちゃんは折れないだろう。
…付き合うって、色々気遣うんだなぁ。
「じゃぁ、行こっか」
裕貴くんの試合のことを気にしつつ、私は美織ちゃんと一緒にいつものカフェへ向かった。