【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
お、おかしくなんかないもん…。
別に、フツー…だよ…。
「そう?」
動揺を隠しながらアイスを口に運ぶと、美織ちゃんはため息を吐く。
「どーせ篠崎さんでしょ?ひなは、わかりやすいんだから」
やっぱりバレてた…。
美織ちゃんに隠し事は禁物だ。
って、私そんなにわかりやすいのかな…?
舜くんにも穂見くんにも、すぐに心を読まれちゃう。
スプーンを口に含んだまま静止している私に、美織ちゃんがクスッと笑った。
「ほらね?わかりやすい。フラれたの?」
ギクッ…!
痛いところを突かれた…。
実際フラれたとわかっていても、言葉にすると重みが違うなぁ…。
「…………………」
無言でパフェを食べ続ける私に、美織ちゃんはまた笑う。
「あーらま。…まぁ、たとえ篠崎さんにフラれたとしても、よかったんじゃない?」
…フラれてよかったって…。
美織ちゃん、他人事…。
ショックを隠しきれていない私に、更に言葉の重みがのしかかる。
「一応好きって気持ちがわかったみたいだし、次に生かしなよ!」
私だって、望んで舜くんを好きになったかって聞かれたら絶対に首を振ると思う。
ただ、気付いたら舜くんのことばっかり考えてて…。