【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
意外な組み合わせの二人がいた。
…とりあえずよかったよ…。
だって、また舜くんにでも会ったら…。
と、そこまで考えてブンブンッと首を振る。
思いださないのっ!
ギューっと目を瞑った私の隣に、穂見くんが座った。
「どう?あれから」
…あれからって…。
そういう事だよね。
穂見くんと会うのは、あの日以来。
泣きながら家に入って行った私を、相当心配してくれたみたいで…。
「春沢さんの番号、風が噂してた」とか言って電話もくれたの。
…きっと悠ちゃんに聞いたんだよね。
「う……ん。まぁまぁ…?」
曖昧な返事を返すと、穂見くんはフッと笑う。
「じゃ、よかった。」
それにつられて私も笑った。
なんだか、穂見くんにそう言われると安心するなぁ。
…現実は、全然良くないけど…。
少し笑顔を曇らせたとき、悠ちゃんがムスッと頬を膨らませた。
「なんだよー、ひなは零が先か?俺の方が………」
「うるさいですよ、山井先輩」