【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
そんな悠ちゃんを、穂見くんが一言でバッサリぶった切る。
…そういえば、悠ちゃんと穂見くんってどういう関係…?
“先輩”ってことは…。
2人に目を向けると、美織ちゃんも同じことを思ったのか、悠ちゃんに説明を求めた。
「あの……ひなと悠河の友達?」
あ、そっか。
美織ちゃんと穂見くんは初対面だよ。
不思議そうな顔をしている美織ちゃんに、穂見くんが明るい笑顔を見せる。
「穂見零です。山井先輩とは高校の先輩後輩。で、春沢さんの教師……かな?」
少し困ったような笑顔を向けられた私は、即効頷いた。
もう先生っていうか……神だね。
私の目指すべき人って言うか…。
取りあえず王子様、って言えば伝わる?
「そうなんだー。ひな、かなり大変だったんだね?」
コーヒーをぐちゃぐちゃかき混ぜる悠ちゃんの隣で、美織ちゃんはほぅ……っと穂見くんに熱い視線を向ける。
…裕貴くんに怒られても知らないよ。
意外とヤキモチ妬きなんでしょー?
あとでケンカしたりしないでね?
音も立てずにコーヒーを飲んでいる穂見くんを一瞥して思った。
…悠ちゃん、本当に先輩なの?
どう見ても穂見くんの方が大人だし、なんか品があるし…。
これじゃぁ、どっちが年上だかわからない。