【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
悠河の言葉に茫然としていると、ククッとバカにしたような笑い声が聞こえてきた。
「ほ~ら、気になるだろ?よし来い!お前と俺は別行動だ」
……は?
別行動って…。
悠河はそこらへんの女をいつもの笑顔でごまかし、俺の肩を組んで別の店へと向かう。
…いいのかよ、こんなことして。
つーか、元々こうする予定だったのか?
悠河の行動はいつも突然で意味不明だが、今回は助かった。
合コンなんてしてる暇ねぇし、どうせだったらひなの話は聞いておきたい。
…例のクリスマスの日から、家庭教師再開だしな。
「はぁ………」
ついつい癖で出てしまうため息に、相当自分がまいってるんだと感じる。
「ほら、座れ!おっちゃん、チューハイ2つね!」
「はいよ!」
悠河のテンションに乗れない俺に、明るい声が響く。
あーあ、ひなに会いたい。
最近は面白くないことばっかりだ。
「なぁ、ひなとどうなんだよ?」