【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
「……大人しくしてろ………」
一気に低くなったその声に、本当は起きているんじゃないかって思っちゃうほどビックリした。
はー……。
舜くんって意外と頑固だよね。
絶対に舜くんが指さした一問解き終わるまで、休憩にしてくれないし…。
「やれ」って言ったらやれ!
…だもん。
文句なしでやってる私もキツいんだよぉ?
ワケわからない問題に直面して唸っていても、舜くんはなかなかヒントくれない。
…絶対に私から聞くように仕向けるの。
って、今そんな事思いだしてもね…。
自分に苦笑を浮かべながら、舜くんの頬をつつく。
「あとちょっとだよ?…苦しくないの?」
「………っん…」
逆の手で頭をなでていると、急に私が苦しくなる。
ち、力強すぎ!
一生懸命腕をほどこうとするも、無駄な努力で……。
「ど、どこにも行かないよぉ!ここにいるからっ!」
なんとか声を出してそう言うと、舜くんの腕の力が一気に緩んだ。
……っはぁー…。
苦しかったぁ……。