【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
と、ホッとしたのもつかの間…。
どこにも行かないって約束しちゃったよ。
このままじゃ、本当に風邪引いちゃう。
…でも、約束は破れないし…。
わ、私まだ、勉強の途中なのに…。
チラッと舜くんに視線を向けると、いつかも聞いた規則正しい寝息が聞こえてくる。
どうしよう。
どうすればいいんだろう?
このまま舜くんとの約束を守る=風邪引いて二人とも大変。
私がなんとか舜くんに気付かれずにせめて毛布でも取ってくる=舜くんとの約束を破ることになる。
あぁー!
私、なんで勢い任せで「どこにも行かない」なんて言えたの?
「毛布取ってくるだけだから」とか言えばよかった。
一緒に私の部屋に行くって言ったって、きっと舜くんは動いてくれないよ…。
それに、飲み疲れてる舜くんをあっちこっち移動させたら可哀そうだし…。
この調子じゃ、舜くんは確実に二日酔いになりそうだしね…。
……って、悩んでる暇ないんだって!!
もうこうなったら、なんとか私の部屋まで頑張ってもらおう。
リビングのソファがいいかもしれないけど、私の部屋の方が近いから。
「しゅーんくん?風邪引いちゃうからベッドで寝て?」
そう言いながら、体勢を整えて舜くんの腕を引っ張る。