【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
考えれば考えるほど、嫌な方向に進んでいき…。
気づいた時には、そんな疑問がたくさん浮かんでる。
「そっか。じゃ、あとで教えてやるよ」
私は舜くんの優しい声に、思わず涙が浮かんできた。
勉強以外も、教えて欲しい…。
聞いたら、なんでもこたえてもらいたい。
そんなわがままをパンと一緒に飲み込み、私は笑顔を見せる。
「うん、ありがとう」
…やっぱり変なこと聞かない方が、自分のためだよね。
むやみに色々聞いて、一人でマイナスになるのはやめるんだから。
ぽ、ポジティブシンキングで行くんだもん!
心の中で大きく頷いたとき、コーヒーを一口飲んだ舜くんが真剣な表情で私を見据えた。
「じゃー、俺はもう一つだけ……今聞いていい?」
「う、うん……」
舜くんの強張った顔に、思わずつばを飲み込む。
そんなに重要度高いのかな…?
こんな真剣な顔するの、珍しいよね。
と、この後何を言われているのか不安になっていたら…。
「穂見くん…だっけ?ひな、付き合ってんの?」
頬杖をついてコーヒーをかき混ぜている舜くんから出たのはそんな質問。
…え?
穂見くんが?
付き合ってる?
誰と?
……………私と!?!?
「な、ないよっ!ありえないっ!」
私は返答と同時に勢いよく首を振った。