【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
私と穂見くんが付き合ってる!?
そんなの、穂見くんに失礼すぎる!!
こんなおバカで、マイナス思考な私と付き合っていると思われてたなんて…。
穂見くんが知ったら怒られるだろうな。
ないない、絶対!といつまでも首をふる私に、舜くんが安堵の息を吐いた。
…ように見えた。
「なんだ、そっか…。……そういえば学校のテスト、良かったんだって?」
ニコニコと笑う舜くんに、また笑顔で頷く私。
あ…まだ報告してなかったっけ。
「おかげでとてもいい点が…」
って、あれ?学校…?
心になにかが引っかかる。
今日は、クリスマス…。
でも別の予定があったような…。
私はふと、壁にかかっていたカレンダーに目を向けた。
あ…………!!
その時、モヤモヤが弾き出されたように取れるような感じがした。
「やばっ…今日、終業式だった!」
そうだよ!!
ゆっくり朝ごはん食べてる場合じゃないっ!
私は大慌てで残りのコーヒーを飲み干し、テストの結果もろくに報告できていない状態で立ち上がる。
完全に遅刻だよー…。
今日は、全部のテストが返ってきて、ついでに成績ももらわなきゃいけない大事な日だった!!
制服に筆記用具にファイル…。
あ、美織ちゃんに借りた単語本!
光の速さで色んな物をリュックに詰め込む私に、舜くんは能天気な声をかけてくる。
「あー、学校?休めば?」
休むだなんて!!
私は開きっぱなしのドアの向こうにいる舜くんに、目もくれずに言う。
「ダメだよ!テスト返ってくるのっ。クリスマスがかかって……」
かかって……?
るの…?
舜くんには彼女さんがいるんだし、私のテストの結果がどうあれクリスマスの話はなくなるはず。