【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-











私と穂見くんが付き合ってる!?




そんなの、穂見くんに失礼すぎる!!




こんなおバカで、マイナス思考な私と付き合っていると思われてたなんて…。




穂見くんが知ったら怒られるだろうな。




ないない、絶対!といつまでも首をふる私に、舜くんが安堵の息を吐いた。




…ように見えた。




「なんだ、そっか…。……そういえば学校のテスト、良かったんだって?」




ニコニコと笑う舜くんに、また笑顔で頷く私。




あ…まだ報告してなかったっけ。




「おかげでとてもいい点が…」




って、あれ?学校…?



心になにかが引っかかる。




今日は、クリスマス…。




でも別の予定があったような…。




私はふと、壁にかかっていたカレンダーに目を向けた。




あ…………!!




その時、モヤモヤが弾き出されたように取れるような感じがした。




「やばっ…今日、終業式だった!」




そうだよ!!




ゆっくり朝ごはん食べてる場合じゃないっ!




私は大慌てで残りのコーヒーを飲み干し、テストの結果もろくに報告できていない状態で立ち上がる。




完全に遅刻だよー…。




今日は、全部のテストが返ってきて、ついでに成績ももらわなきゃいけない大事な日だった!!




制服に筆記用具にファイル…。




あ、美織ちゃんに借りた単語本!




光の速さで色んな物をリュックに詰め込む私に、舜くんは能天気な声をかけてくる。




「あー、学校?休めば?」




休むだなんて!!




私は開きっぱなしのドアの向こうにいる舜くんに、目もくれずに言う。




「ダメだよ!テスト返ってくるのっ。クリスマスがかかって……」




かかって……?




るの…?




舜くんには彼女さんがいるんだし、私のテストの結果がどうあれクリスマスの話はなくなるはず。









< 143 / 192 >

この作品をシェア

pagetop