【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
「お、お終わりました!!」
咄嗟に立ち上がってドアを開けた私は、なぜか敬語。
…やましい事してたわけじゃないのに…。
焦る必要なんかない!
「あそ。終わったんなら、いつまでもこもってんなよ。待たされてる身にもなれ」
あ、あれ……?
いつもの舜くんだったら、
『なに?そんだけ焦ってるってことは、変なことでも考えてた?』
とか言うのに…。
今日の舜くん、なんだかよくわからない。
さっきは抱きしめてくれたのに、今はなんだか冷たいし…。
「ごめんなさい……」
俯いて謝り、カバンをあさる。
さっき問題集とか全部、この中に入れちゃったんだ。
がさがさと適当にいろいろ出していく私。
「勉強より、………あるだろ?」
……だけど、私の手は舜くんによってとめられた。
勉強より聞きたいこと…。
いっぱいいっぱいあるけど、今は……。
「…ないよ。今は問題集と恋人同士だから!あ、解答用紙もだから浮気かな~?」
とりあえず試験が終わるまでは、そういうことで。
……のつもりだったけど…。
「じゃぁ、一生教えてやんねえからな」