【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
ったく、どこまでも律儀なヤツだよなぁ。
抱きしめたまま頭をなでてやると、ひなの反応がなくなった。
「…………………………」
「ひな、平気か?………おい?」
「……………………」
ちょっ……。
マジで大丈夫か?
返事ねぇし…。
一旦体を離し、ひなを見るとぐったりしたまま必要最低限の呼吸をしてる。
…疲れたよな。
今まで8時間くらい睡眠してたヤツが、いきなり2~3時間に減らして。
「徐々に」っつー言葉を知らねえのかよ。
ホント、頑張りすぎだ、バカ。
「ひな、取り合えずベッドで寝ろ」
俺はそう言って、ひなのカバンをあさって家の鍵を取り出す。
よくもまぁ、歩けなくなるほど勉強したよな。
俺には到底無理だ。
まず……続かないな。
だからその根性は、ホメてやるよ。
なんて思いながら、ひなを抱え上げて部屋まで運び、ベッドにおろした時にふと思った。
…コイツ、熱くね?
ひなのおでこに手を当てると、やっぱり熱い。
俺の手が冷てぇのか?
不審に思いながらも手を離すと、いきなりグイッと力強く引っ張られる。