【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
そして、半ばコケるようにしてひなの上に乗っかってしまった。
おいおい!
この状況、いくらなんでもマズイだろっ…。
はたから見たら、俺が襲っているようにしか見えねえだろ!
…見るヤツなんかいないから、まぁいいんだけど。
「おい、ひ……な…」
ぎゅぅぅっと首に腕を回され、どうしようもなくつらい。
いや、俺的にはすっげー嬉しいんだけどさ。
問題なのは、今、蛇の生殺し状態なんだよな…。
手ぇ出したいけど出せない。
その…俺もいろいろあるから取りあえず……。
「かみさま………あ、のね……」
どうしようか迷っていると、小さな声が聞こえてくる。
「……お願い……舜くんと一緒の大学行きたいよ…」
寝言にしてはハッキリしゃべってるよな…。
だけど、ひなは寝たふりしながら喋れるほど器用じゃない。
つーか、俺と一緒の大学に行きたいって…。
「…頑張りが、足りなかったんだ………ね…」
一筋の涙が、シーツを濡らした。
……と同時に、俺はひなの唇に自分の唇を重ねる。
別に峰龍にこだわる必要ねーじゃん。
二度と会えなくなるわけじゃないんだから。
なんなら俺が女装して、ひなの女子大に行ってもいいぜ?