【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
…舜くんと付き合う人はタイヘンそう。
はぁっとため息を吐くと、舜くんがふくれっ面で抗議をし出した。
「よくね?キスくらい」
いつものギャップで可愛い顔したってダメ!
それに、“くらい”なんかじゃないの!
私にとってはすっごく重要なの!
ゼッタイダメ!と身を固くしている私に、舜くんはとうとう本当にふて腐れ始めてしまった。
「授業料だと思えばよくね?」
…うっ。
そこは言わないでください…。
実は、舜くんにはボランティア的な感じで家庭教師を頼んでいるため、お金は一切払ってない。
こんなバカに、よくタダで教えようって気になったよね。
月10万くらい取っても罰は当たらないと思うけど。
って、自分で言うのが一番悲しいかも…。
心の中でダバーッと滝のような涙を流している私に、舜くんはじーっと見つめてくる。
「減るもんじゃないだろ?頭よくしてやってんだぜ?キスしてくんないんだったら金取るぞ」
私にとっては減るものなの…!
気持ち面に、だいぶ関わるんだから…。